内々定と内定の違い
Category : 食品業界転職ノウハウ
転職活動も終盤に差し掛かると、内定を取れたとか内々定をもらったといううれしい報告を受けます。内定と内々定とはどう違うのか、最終面接終了後に気を付けておきたい重要ポイントを交えながら内々定段階ではまだ転職は完成ではない、正式内定を貰っても要チェックポイントを転職のプロ転職エージェントの立場で解説していきます。
内々定とは
よく聞く言葉で、『内々定』と耳にすることもありますが、あまり一般的ではありません。これを私共転職エージェントの立場では、口頭での内定通知ととらえます。よく最終面接で相手先企業の社長様より「是非来てもらいたい」とか、実際に「内定を出したい」という事を伝えられ、正式な内定と誤解されるようなケースです。ここで大事なのは、口頭での通知という事になります。あまりないケースではありますが、その後採用の稟議が下りなかったので内定は出せないとか、蓋を開けてみたら不採用だったとかはありえなくもない話です。口頭ベースでの内々定はまだ正式な内定と判断するのはまだ早いとの認識が必要です。現職の会社へ内々定時点で辞表を出してしまうなど行動が早すぎます。
正式な内定
私共転職エージェントの立場では、必ず企業から正式な『内定通知書』というものの発行を採用企業にお願いをしてあります。これは条件明示書や、雇用通知書などといった名称はその企業によって異なりますが、必ず紙面及びデータで頂きそこに社判を押してもらった正式文書として頂く事となります。少しかっこいいいい方で外資系企業などはオファーレターと言ったりもします。ここには、労働基準法だ15条1項で定められている、労働契約の締結に際し労働者に対し使用者は労働条件の明示をしなくてはならない旨の取り決めがあります。大抵はそちらに従い、労働条件の絶対的明示事項に沿って内定通知を発行する場合がほとんどです。この明示事項が内定段階でなくとも、雇用に入る段階では必ず明示をしなくてはなりません。
参考までに労働条件明示の絶対的明示事項は、
①労働契約の期間に関する事項
②期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
③就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
④始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における終業時転換に関する事項
⑤賃金(退職手当を除く)の決定、計算、及び支払いの方法、賃金の締め切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項
⑥退職(解雇の事由を含む)に関する事項
となっております、内定通知書段階ではこちらの事項を抜粋したものが多く、全体的に上記の明示事項を網羅しているものが一般的です。
正式内定が出てから行動に移す
上記のような正式な『内定』が通知書として発行されれば、正式に入社するかどうかの意思決定に至るプロセスとなります。通知書が出るまでは現職に退職の意思を伝えたり、他選考中の企業への辞退連絡はまだ控えておいた方がいいでしょう。条件面等をきちんと確認して最終的に入社の意思表示を行ないます。通知書の発行があれば行動に移して頂いて構いません。